箱庭療法というカウンセリング手法は、一九二九年にイギリスの小児科医が、大人相手ではなく、子どものための心理療法がないということで、子ども向けに開発したものです。
そして、ユング派であるドラ・カルフという心理学者が、発展させて砂遊び療法として開発し、それが日本に持ち込まれ、河合隼雄氏が日本で箱庭療法という名前にして開発したものです。
この箱庭療法の方法はシンプルで、五十センチ掛ける七十二センチ、そして高さが七センチの長方形の箱の中に、底が埋まる様に砂を入れていきます。そして、そこに動物や植物といったようなおもちゃであったり、人形をバラバラに配置しておきます。
クライエント(患者)は、その長方形の箱のなかで、砂やオモチャ、人形などを自由に使って遊ぶことによって、自分の内的世界を見て取ることができます。この箱庭療法の特徴としては、治療者が行動を起こしません。患者をしっかりと後ろから見守るだけなのです。
しかし、見守ることは、実はとても大切なのです。しっかりと見守ることによって、患者がどういった状態なのかといった、心理状態を理解することができるのです。そして、患者もうしろから見守られることによって、自分自身が持っている内面を非常に安心した状態で表現できるのです。
一回の治療のことをセッションという単位で表すのですが、患者は箱庭をただ見るだけという、表現をしないようなセッションを設けたり、砂に触れるだけで表現をしないといったような、さまざまなパターンのセッションを繰り返して治療にあたります。
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